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箱型ラーメン隅角部の破壊試験における AE モーメントテンソル解析の適用
熊本大学の大津教授らが開発した AE モーメントテンソル解析は,AE を発生したひび割れの 3 次元的位置,種類,傾きの方向,さらに運動方向が評価できるため,固体中に生じるひび割れを定量的に評価し,その進展過程を可視化する手段として広く用いられています。上の写真及び図に箱型ラーメン隅角部の破壊試験で得た解析結果が与えられています。試験は,隅角部が開く方向の負荷 - 除荷を,最大荷重を少しずつ増加させながら繰り返す,という方法で行いました。その結果によると,5 回目の負荷において,主曲げひび割れの開口量が 0.2mm を超え,カイザー効果が成立しなくなると,初めてせん断型ひび割れが検出されるようになりました。また,モーメント・テンソル解析で得た各ひび割れの位置と種類,及びその運動方向は,表面上に目視されたひび割れの発生状況と,よく一致していました。

(熊本大学工学部大津研究室及び太平洋セメント株式会社との共同研究)
AE センサを取りつけた箱型ラーメン隅角部供試体 箱型ラーメン隅角部の破壊試験における
モーメント・テンソル解析結果

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